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都留文科大学早野慎吾教授による特別講演「社会学から見たギャンブル依存~現場の皆様がギャンブル依存を正しく理解するために~」に、大阪の業界関係者500名超が参加

 

 大阪府遊技業協同組合(大遊協、平川容志理事長)は2023年6月23日、大阪市天王寺区のシェラトン都ホテル大阪4階「浪速の間」において、都留文科大学の早野慎吾教授を招いて「社会学から見たギャンブル依存~現場の皆様がギャンブル依存を正しく理解するために~」と題した講演を催しました。大阪IR開業を2029年に控えてギャンブル依存に対する国民の関心が高まる中、大遊協では早野教授による講演を通じてさらに見識を深めるべく、組合員、業界関係者など500名を超える受講者が来場。1時間半におよぶ講演に熱心に耳を傾けました。

 早野教授は、「楽しいものには必ず依存という問題が生じる可能性がある」と述べ、パチンコ・パチスロに限らない問題であると指摘。その上で、参加頻度だけで依存を判断するのは問題があるとし、発生状況とその結果について科学的データからの議論が重要であると指摘しました。
 ギャンブルの本質については「人間の本能」でもあるとし、ギャンブルの必要性などについて歴史的観点から解説。パチンコ・パチスロの特徴については、他のギャンブルと比べて「低額で優越感と開放感を得られる遊び」としました。その上で射幸心や射幸性の本質について、競馬(公営ギャンブル)や宝くじなどとの比較から「ぱちんこの財産的利益(射幸性)は宝くじや公営ギャンブルと比較して極めて小さい」などの特徴を指摘しました。

 歴史的に見てもギャンブルが皆無になることはないとする早野教授は「依存問題は適切に管理される必要がある」とし、少なくとも世界の平均的水準以下に抑える必要があると述べると同時に、現在のぱちんこ業界はこの範囲内に管理されているとしました。同時に、今後もギャンブル依存を適切に管理するために、日頃からこれらについての情報に接し、ぱちんこ業界においてはデータの収集をしっかりと行う必要があると述べました。

 最後にぱちんこ業界がすべきこととして「感情論でない、正しいギャンブルに関する知識とギャンブル依存の知識を身につける」「研究者と連携して、ギャンブル関連の研究を推進する」「イメージ改善の努力を怠らないこと」「政治に関心を持ち、まともな政治家を応援すること」の4点を指摘しました。

 2018年にギャンブル等依存症対策基本法が成立しましたが、大遊協では20年前の2003年から過度なのめり込みに対する警鐘を鳴らし、リカバリーサポート・ネットワークの設立を支援し、各ホールにおいて「安心パチンコ・パチスロアドバイザー」の育成に注力してきました。
 今後は、1万サンプル規模のギャンブル依存調査を継続的に実施し、早野教授が東京都遊協と実施している4万サンプルの調査結果との比較において、大阪府の実態を明らかにしたいと考えています。
 今後も大遊協は、地域のコミュニティーでもあるパチンコホールで安心してお遊びいただけるように依存問題に積極的に向き合ってまいります。

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